Azumi Yamano
山野 安珠美

山野 安珠美 AZUMI YAMANO

◆主な音楽活動・受賞歴

 
NHK邦楽技能者育成会第44期修了。平成14年度文化庁新進芸術家国内研修員。平成15、16年度山口県文化振興ビジョン策定懇話会委員。平成19年度山口県芸術文化振興奨励賞受賞。全国高校生邦楽コンクール第一位。NHK邦楽オーディション合格。長谷検校記念全国邦楽コンクール優秀賞受賞。

◆プロフィール
 

沢井忠夫、沢井一恵の両氏に師事。
ロシア「エルミタージュ日露国際音楽祭」にてオーケストラと共演、好評を博し同年再度の招聘によりリサイタル開催。ドイツ「シュレスヴィヒ・ホルシュタイン音楽祭」、ルーマニア「SIBIU国際舞台芸術祭」等フランス、カナダ、ポーランド、ハンガリーでの音楽祭や、国際交流基金の派遣などにより欧州、アジア、中南米等海外公演多数。国内ではソロ活動のほか様々な可能性を求め、「朝日新聞社主催 篠崎史紀&山野安珠美 ヴァイオリンと箏の競演」をはじめとする洋楽器や民族楽器等ジャンルの異なる演奏家との共演、「にほんごであそぼ」「題名のない音楽会」「邦楽のひととき」「まろのSP日記」等TV・ラジオへの出演、「歌舞伎座新開場記念新作歌舞伎<陰陽師 滝夜叉姫>」をはじめ新作歌舞伎等舞台音楽・ゲーム音楽制作参加、「あまねく」(Dual KOTO×KOTO)等参加ユニットでのCD発売の他録音にも多数参加するなど、邦楽の世界にとどまることなく幅広い活動を展開。またアウトリーチ活動にも力を注いでおり、独自の視点とあらゆる角度からのアプローチにより、音楽と箏の魅力を様々な世代へ伝えている。現在、沢井箏曲院教師、山口芸術短期大学非常勤講師。箏カルテット螺鈿隊、Dual KOTO×KOTO、AUN J クラシックオーケストラメンバー。(財)地域創造公共ホール音楽活性化事業支援アーティスト。

 

INSTRUMENT

箏 KOTO
 
 
箏(こと)とは竜をモチーフとした楽器で、通常13本の弦が張られており弦と胴体の間に‘琴柱(ことじ)’と呼ばれる駒を立てて調弦し、右手三本の指に爪を嵌め弦をはじいて演奏する弦楽器です。日本には古くからコトと呼ばれる楽器が存在していましたが、現代に伝わる箏は、奈良時代に雅楽の楽器として中国(唐)から伝来しました。江戸時代に入ると、八橋検校によって現在の「箏曲(箏の音楽)」の元となる形ができ、それ以降、時代と共に新たな形を生みながらも、それは伝承されています。箏曲には生田流と山田流という流派があり、生田流とは上方を中心とした流派で、演奏の特徴として四角い爪を使用し箏に対して斜めに座り構えるもので、これに対し山田流は江戸を中心とした流派で、演奏に丸い爪を使用し箏に対して真っ直ぐに座り構えるという特徴があります。また箏は桐の木から出来ており、絃には絹糸やテトロン、爪には象牙が使用されています。弦の数は13本の他に、大正時代に宮城道雄によって考案された17本の絃を使用する‘十七弦(じゅうしちげん、もしくはじゅうななげん)’や、現代にできた箏には二十弦、二十五弦などがあります。AUN Jクラシックオーケストラでは、13本からなる‘箏’と‘十七絃’より、長い歴史を持つ日本の伝統楽器の魅力をお伝えします。AUN Jクラシックオーケストラでは山野安珠美、市川慎が箏を担当しています。